次に、総合原価計算に進みましょう。
総合原価計算では、1ヶ月間に発生した原価を集計し、それを生産量で割ることで製品単位あたりの製造原価を計算します。
総合原価計算では、発生原価を直接材料費とそれ以外の原価に分けて集計します。ここで、それ以外の原価は加工費と呼ばれます。つまり、直接労務費と直接経費、製造間接費が加工費となります。
ここで、直接材料は工程の開始時点で投入することが一般的です。よって、直接材料費は工程の始点で発生することになります。
加工費はどうでしょうか?一般的に労務費や経費などは、工程が進むにつれて徐々に発生する費用と考えられます。よって、加工費は加工の進捗度に比例して発生していきます。進捗度は作業の進み具合を表します。進捗度は、作業が未着手の場合は0%、製品が完成すると100%となります。
製品原価を求めるためには、期末の仕掛品棚卸高を求める必要がありますが、加工の進捗度によって仕掛品棚卸高が変わってきますので、注意が必要です。
では図の例を見ながら計算方法を学習していきましょう。
まず、当月のデータを確認します。この例では、材料はすべて工程の始点で投入しています。また、期首仕掛品が200個、期末仕掛品が400個あります。仕掛品の進捗度は共に50%となっています。
この個数と費用のデータが与えられたら、まずは直接材料費と加工費のボックス図を書いて、個数と費用の金額を整理しましょう。
まず、直接材料費のボックス図は、図のような個数と金額になります。材料は工程の始点で投入されているため、完成品でも期末仕掛品でも、同じように費用が投入されたと考えられます。よって、個数については、完成品と仕掛品の分の当月のデータをそのまま記載します。また、費用の金額は、期首仕掛品に期首仕掛品原価を記入します。また、当期投入に当期総製造費用を記入します。
次に、加工費のボックス図を整理します。個数については、進捗度を考慮して記入します。加工費は加工の進捗度によって発生していきますので、仕掛品については進捗した分しか費用がかかりません。この例では仕掛品については進捗度が50%ですので、50%分の費用しか消費していないということです。この場合は、個数は進捗度を掛けた数字を記入します。よって、期首仕掛品は200個X50%で100個、期末仕掛品は400個X50%で200個となります。
次に、完成品の個数は生産データの完成品の数字をそのまま記入します。この例では1000個になります。
さらに、当期投入分の個数を計算します。これは、ボックス図でわかるように、完成品と期末仕掛品を合計し、期首仕掛品を引くことで計算できます。この例では1,100個になります。これが、進捗度を考慮した個数、すなわち完成品換算量となります。
次に、原価データをボックス図に記入します。ここでは、直接材料費と加工費について、期首仕掛品と当期投入分を記入します。これで、個数と費用のデータが整理できました。後は、期末仕掛品の原価を求めることが出来れば、完成品の原価を計算することができます。
★この講座の完全版は中小企業診断士 通勤講座「2-5 原価計算」にあります。
http://manabiz.jp/course02e.html
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